さくらすく│愛の数ほどエトセトラ

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愛の数ほどエトセトラ

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 すべてはここから狂いだした。
 素面の御堂にエプロンを着させるのは、容易くはなかった。欲をださず、ありのままエプロンを差し出した。
 エプロンをみるなり、御堂は蔑んだ目でエプロンと克哉を交互にみて溜息をついた。
 機嫌を損ねることはなかったのがすべてもの救いだ。だが、着ることはおろか御堂はエプロンを受け取ることもなかった。
 仕方なく御堂が浴室へいくのを見計らい、棚に置いてあるバスローブを隠してエプロンと入れ換えた。
 新妻を匂わせるような、ファンシーな形のエプロンだ。大きなフルーツの柄がついたデザインだが、後ろは交差した肩紐が伸び腰のあたりにくるリボンが栄える。
 とても男である御堂が着るようなエプロンではないが、克哉はそこも考慮していた。
 完全なる趣味でしかなく、御堂のエロスを引き出すだけのエプロンを特注で作らせた。最近は、男も料理をするからと形に限らず、業者は不振にも思わなかったようだ。
 愛妻の日なんて、御堂が話さなければ知らずにいた。もちろんエプロンも偶然だ。
 そして今、裸エプロンの御堂が貪るように克哉の身体を跨いでいた。首筋に擦りよって汗の臭いでも嗅いでいるのだろう、首筋に鼻があたる。
 御堂の提案により、手首を片方ずつ手枷で拘束しており、どちらが襲われているのかわからない。
 背もたれがついた椅子に座ったまま動けずにいる克哉をよそに、御堂の中の締めつけが一層強くなった。柔らかな内壁に包まれて克哉は低く唸り、二度目の熱い塊を中で放出した。
「あんたは、俺を搾りとる気ですか」
 身体を小刻みに震わせ、放たれた液と温かさに顔が蕩け目を細めて克哉を覗き込んでくる。
「君に……っは、まだ…負けたくない……ンぁ…」
 微動な振動にも御堂の身体は弱く、腰の位置が変わっただけでエプロンの下で白濁した液を飛ばした。
 ぐっしょりと濡れたエプロンは、吸収する力をなくし吐きだした御堂の体液を溢れさす。
 荒い息を整える御堂を待たずに下から荒々しく突き上げた。
 出したばかりだったが、萎えることなく硬さと太さを取り戻していた。揺さぶられて譫言のような御堂の声が吐息とともに漏れる。
「んぁあ……ッ」
 片手を克哉にしがみつくように首へとまわした。克哉に揺さぶられるだけで潤んだ瞳から涙がおちていく。
 歪む視界の中、御堂は克哉の肩に歯をたてた。チクりとした痛みがあり、突き上げが弱くなった。
 しがみついて肩を噛む御堂に視線をやり、自由が効くほうの手をエプロンの下へと潜らせた。
「御堂さんのいやらしい蜜とザーメンでびしょびしょだ。もうこのエプロン使えませんね」
 三度も射精をしていれば、エプロンの役目は果たさない。着ているだけの服と同じだ。
 肌にくっつくエプロンをはがしながら、濡れたペニスを掴む。体液で濡れた性器は肉棒というべきか、手で握っただけでも脈打つのが伝わってくる。
「佐伯…ァ……が、使えばいい。そして……君も狂え…」
 呼吸を整えないまま、抜けていく息と一緒に御堂は言葉をつむぐ。
 噛んでいた肩を名残惜しむように見つめてから顔をあげた。涙と涎で汚れた顔がいつになく艶っぽく、まだ余裕が残っているのか涎で濡れた唇を御堂は舌で舐めとる。それだけの仕草がゆっくりと止まってみえて、克哉は瞬きを忘れた。
「あまり見るんじゃない」
「涎で汚れた顔に興味はないですよ」
 咄嗟に嘘をついた。本当は目を離すことができず、見入っていた。
 口元だけで笑う御堂に喉を鳴らした。
 浅くしか突かない克哉に焦らされ、御堂自ら腰を動かして感じる場所を探しだす。腰の使い方もいつもと違ってみえ、扱くはずだった御堂のペニスから手が離れた。
「こんなに淫らに誘う腰が、挑発するのか。俺も甘くみられましたね」
 そのまま体液で濡れた手を結合部にあてがった。克哉のペニスで広げられた蕾を指先で撫でる。触るだけで収縮しようと動く蕾が、咥えこんでいる克哉のまで刺激する。
 揺らしていた腰の動きを止めて、下からくる恐怖と今からやってくる快楽に不安の色を御堂は浮かべた。
「っ……な、何をしている」
 目を見開いて焦りだす御堂を無視して、指を蕾に押し入れるようと差し込んでいく。
 中で内壁が外からの異物を入れさせないとばかりに締めつけが強くなった。
「触る……な、ァん……あぁ」
 御堂の様子をみながら指を突き刺していき、力が緩んだところを見計らい一気に挿れる。
 熱い御堂の体内が指からもつたわってくる。
「嘘をつくなんて酷いですね。動くから俺のが中から出てきてしまってますよ。あとで掃除しておいてください」
 指を折り曲げた瞬間、精液が中から流れ出てきた。泡立った白濁の液は克哉の手を汚し、その液の気持ち悪さから指を抜いた。
 だが、御堂は指の感触がとれないとばかりに、強請るように先ほどよりも強く抱きしめてくる。
 それが合図とばかりに克哉は抉るように突き上げた。
「ああ……ァ、んん、ふぁ……あ」
 身体の奥にあった疼きへ求めていた刺激が御堂に襲いかかり、喘ぎを抑えることができなくなる。
 離さないようにと克哉にしがみつこうと足を腰へまわす。ひときわ距離が縮んで密着度が増したと思われた。
 下からくる強烈な突き上げに腰の動きを御堂は合わせてくる。言葉で反論したいんだか、快楽に負けたんだかどちらにせよ卑怯だと言っているようだ。
 卑猥な音を立たせながら御堂は最後の力を振り絞り、汚物で汚れたような顔を克哉に向けた。
「ぅ……っ、や…。かつ……やッ、お前も私と……こい」
 だが、熱を孕んだ眼差しに双眸を奪われ、一定の動きでしか腰を打ちつけれなくなる。頭が通常に働かず、御堂の言葉が理解できない。
 狂えといいたいのか。それとも絶頂が近いことを示しているのか。
 手首で繋がった御堂の手がエプロンの上なら天井を向いて涙をながす性器を弄る。そんな姿をみていたら、あとで聞けばいいかと考えるのを投げ出した。
 今は愛する恋人とともに、快楽に身を委ねて奈落の底まで落ちていこう。
 このまま本能に従って御堂をずっと貪っていたかった。



Fin
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